daniel-yangのブログ

メインブログ「受動態」(読書感想文ブログ)とは異なる内容を気まぐれで記します。

ゆがんだ歴史教育の犠牲者だと思う。

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23歳という若さゆえの、いわゆる「若気の至り」なのだろうと思う。

 

放火予備(刑法113条)なら、最も量刑が重くても二年の懲役です。情状酌量を勝ち取ってなんとか懲役を免れるかもしれません。
しかしながら、現に可燃物とライターを持って建造物侵入ですから、放火未遂で起訴されるでしょうか。

 

刑法を確認しました。
人がいる建物(現住建造物放火:刑法第108条:死刑又は無期もしくは五年以上の懲役)か、
人のいない建物(非現住建造物放火:刑法第109条:二年以上の有期(つまり二十年以下の)懲役)で、
量刑がだいぶ違うのですね。
刑法108条:現住建造物放火は、殺人を意図して放火した場合でも、それを立件するのが困難な場合が多く、器物損壊では刑が軽すぎるから、殺人に準じる量刑が設けられているらしいです。

 

ちなみに、刑法第109条=非現住建造物放火には第二項があります。燃やしたものが、自分が所有する場合です。ちょっと量刑が軽いです(六ヶ月以上七年以下の懲役)。さらに危険が生じない場合は罰しないそうです。自分の家を、更地にするために、周囲に注意して、丁寧に燃やせば罪ではない。ということでしょうか。

 

さて、靖国神社に人は住んでいるのか否か。
金閣寺放火事件は、109条の非現住建造物放火で、七年の懲役が判決として出されていますが、金閣寺は池の中に建つ独立した建物。靖国神社の拝殿自体に人がいるのか、又は住んでいるのか存じませんが、延焼して人に危険が及ぶ事が充分考えられますから、現住建造物放火未遂ということになるのでしょう。

 

容疑者には、正しく裁判を受けて、刑に服して更生して頂きたいものです。
僕は、法律の専門家では無いので、量刑については、この辺で切り上げます。
 
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本題:若気の至りだろうと思うのですよ。

韓国でも放火は最高で死刑のようです。(テグ地下鉄放火犯への求刑は死刑です。)
たとえ、自分が死刑になろうとも、火を付けずにはいられない動機があったものと思われます。
推測ですが、若者ですから教育の影響だと思います。
韓国では、七十年前の日本で「鬼畜米英」と教えていたことに類する教育を、
鬼畜=日本人に置き換えておこなわれているそうですが(※)
(※)参照:BROGSの記事

なるほど、人とは思えない鬼畜相手に対し、

たとえ自分が放火犯として死刑になろうとも、何かせねばならぬ、とせっぱ詰まった正義感からの行動は、若気の至りとして理解できるように思います。

 

もう少し歳を取ると、理性的に有効な手段を考えるようになります。

例えば、僕は二年前の原発事故のニュースを聞いたときに

「自分一人が死んでも事故の被害を抑えられるなら、俺は福島に行くぜ。」

と思いました。

そして、よく考えてみると、たとえ僕が命を惜しまず働いたとしても、原発事故の被害を軽減することは出来なさそうです。逆に僕の死体の始末に貴重な人手を煩わせることとなり、迷惑であろう。と考え直しました。

(当時の僕は最悪の場合原子爆弾を爆発させるような原子核反応が起こるものだと思ってました。原子力発電所にある核燃料では、最悪のケースでも原子爆弾のような爆発的な核反応を起こすことは出来ず、最悪のケースは、メルトダウンが進んで、熱を持った核燃料が地下水脈まで達し、水蒸気爆発を起こし、放射性廃棄物が広く飛散する事だと知ったのは、ずいぶん後でした。)

この青年の場合、冷静に考えて有効な手段とは、

2007年6月には、アメリカの下院外交委員会が「従軍慰安婦の対日謝罪要求決議」を圧倒的賛成多数で可決させたようなロビー活動のたぐいだと思います。

具体的には、下院に提出される調査報告書に韓国の主張のとおりを盛り込んだ事です。

その内容は、

macska dot org >> Blog Archive >> 日本軍「慰安婦」問題についての米国議会調査局の報告書

で、原文が読めます。

イントロダクションだけ読めば充分だと思いますが。

日本の軍隊が、日本兵のために、推定50,000~200,000人の朝鮮人、中国人、台湾人、フィリピン人、オランダ人、インドネシア人をcomfort womenとして集めた。

というようなことが書かれているようです。

ただし、僕は法律だけじゃなく、英語も得意ではありませんので、正確知りたい方は、上記リンクの英文を読んで下さいませ。

 

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しかしながら、

彼がもう少し大人になって、冷静に有効な手段に訴えられるようになったとして、

それでは、その熱意が正しいものなのかというと、僕には疑問に思えます。

教育されたように、日本を非難し、日本を正したとして、韓国の問題が解決されるのだろうか。

と疑問に思うのです。

 

例えば、今、韓国で

「これが出来れば、全国民から賞賛され、未来永劫功労者として讃えられる。」

というのは、

北朝鮮との平和理な統一」

だろうと思うのです。

 

ですが、放火未遂で逮捕された青年のように、おそらくほとんどの韓国の若い人たちは、戦後分裂国家となった韓国での軍事独裁体制を正当化するための鬼畜米英ならぬ、鬼畜日本人教育を受け、それを鵜呑みにしているため一向に分裂国家となった経緯や、朝鮮戦争、1970年代までは人口、経済で北朝鮮に圧倒されていた歴史などを認識出来ないでいるようです。学校で習う歴史教科書に書いてあれば、どんな子供でもそれを正しい歴史だと思うようになるのは、致し方ないことだと思うのですが。
 と言うのは、戦争中に小学生だった僕の父親が当時の自分を振り返り「毎朝の朝礼で”皇居に向かって敬礼”をすると、本当に日本人で良かった。と思った。人間なんて、教育でいくらでも変わるものだ。」と語ったのが印象深く僕の記憶に残っているからです。
おそらく放火容疑者の青年も、「韓国人で本当に良かった。」または湾曲して「日本人でなくて良かった。」と思っているのであろう、と想像します。
ちなみに、韓国の方々は、長い歴史の中で侵略された事はあっても、自分たちは侵略したことは無い事を自負しているそうです。そうだとすると、1952年1月18日に竹島の領有を宣言し、翌1953年1月12日に日本漁船の徹底拿捕を指示し、4月20日に駐屯を開始した竹島への侵略は、韓国人のプライドを大きく傷つけるのだろうと思います。
1952年の李承晩ラインの宣言から1965年の日韓基本条約締結までに韓国軍は、ライン越境を理由に日本漁船328隻を拿捕。日本人44人を死傷(うち5人が死亡)させ、3,929人を抑留した件はどう説明するのでしょうか。韓国側からの海上保安庁巡視船への銃撃等の事件15件、16隻への攻撃は侵略じゃ無いんですか。

 

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平和理に国家を統一するためには、対話が必要だと思います。
でも、韓国も北朝鮮も、それぞれ「日本軍と戦って独立を勝ち取った。」と主張する、それぞれの英雄(将軍様 or 大統領)を建国の父として歴史を認識しているのですから、話しが噛み合わないだろうと思うのです。

 

放火未遂の青年は、韓国内の問題を外に向けさせるための教育の犠牲者だと思うと、同情する面もあります。服役中に正しい歴史を学び、少なくとも今、SamsungやHyundaiなど世界的な大企業を擁し、日本を超えた、と自負するに至った経緯を知って欲しいものです。

 

ですが、以下のような正しい歴史を知って帰国すると、
「日本人に洗脳された。」
と迫害を受けることになるだろうな。と、推測し、彼の将来には期待が持てないですが。
 
以下は、韓国人に知って欲しい、韓国の歴史です。
  • 1945年9月6日の呂運亨らによる朝鮮人民共和国樹立宣言と、その後アメリカ軍の侵攻による否定。
  • 1948年4月3日:済州島四・三事件。共産勢力への対抗だけを期待されてアメリカ軍に支持された李承晩の初代大統領就任と、その独裁。就任に際しての混乱の中での大虐殺
    それにしても、済州島にあった400の村が170に減り、住民が28万人から3万人を切るまでに激減する虐殺(と日本への逃亡)って、どんな大虐殺だったのでしょうか?英語版wikipediaでは、14,000~60,000人が殺害された、と記されています。
  • 1950年10月17日~12月7日:信川虐殺事件;朝鮮戦争中の住民同士の対立から発展した大虐殺。プロテスタント系住民が関わっているため、ピカソがこれを題材にして、Massacre in Koreaとして描いています。
    http://en.wikipedia.org/wiki/Massacre_in_Korea
  • 1970年の高度経済成長:朴正煕大統領時代の軍事独裁権威主義体制での高度経済成長
  • 1980年5月18日~27日:光洲事件:民主化運動の弾圧。

 

ちなみに、英語版WIKIPEDIAには、韓国での虐殺事件リスト(List of massacres in South Korea)
があります。

 

韓国の若い人たちは、教えられた歴史と、世界で認識されている歴史が異なるため、海外の人たちに対して
「正しい歴史認識をするべき」
と主張するわけですが、
実際のところ、上記のような、自分たちの親の世代が苦労して勝ち取ってきた民主化と発展の歴史を学んでいないようです。
ですので、自分たちがするべき民主化と発展のための努力が何なのか、についても正しく認識できないのでしょう。
軍事政権時代に、海外に架空の敵を作り、それに目を向けさせていた教育が、未だに引き継がれている韓国の若者を哀れに思う次第です。

 

それと、その架空の敵として鬼畜な国民として認識されている僕たち日本人にとっては大迷惑なことだ、と残念に思う次第です。