の続き。
今回は、僕の感想を述べます。
あらかじめツイートした内容をなぞります。
なお、原作小説は読了済み。僕の感想はamazonに記してます。トップカスタマーレビューとして表示されています。amazonでのハンドルネームは「楊(やん)」
— Daniel Yang (@DanielYang20) 2016年5月15日
リップヴァンウィンクルの花嫁 岩井 俊二 https://t.co/EPBIcuRyMm @amazonJPさんから
ツィートでは、最初に原作本の紹介をしました。
が、しかし。
で拝聴できる出演者のインタビューなどから推測するに、
単なる原作本ではなく、撮影しながら作り込んだ物語が反映されているようです。
本の感想は、別途あらためて述べます。(このネタでいったいどれだけブログ記事を書き続けるつもりでいるのかな?<俺(^0^;))
感想を少々。
— Daniel Yang (@DanielYang20) 2016年5月15日
1. 映像美。特に真白と七海が二人でグラスの音を聴くシーン。水槽の中を泳ぐクラゲと、水槽越しに二人が耳を寄せる姿に交互にピントが合う。
2. 妥協のない編集:「時間の関係ではしょりました。」と言うところがない。小説で感じた味わい深いところは全て網羅している。
1. 映像美
まずは映像美です。
岩井俊二監督が、かつては「映画監督」ではなく「映像作家」と呼ばれていたことを思い出しました。
印象的な映像美が魅力の岩井監督作品。
例えば「のどかな風景」と「のどかなひとなんかいない。」の対比から始まる
ののどかな田園風景ロケ地(群馬県足利)に、行って写真を撮ってきたこともありました。
田んぼの中に当時の愛車を止めてみたり、
二人がLily Chou-ChouのCDを聴く鉄道の踏切から撮ってみたり。
リップヴァンウィンクルの花嫁では、後半、箱根の別荘地に移ってからの、七海と真白の二人で過ごす豊かな時間を写したシーンが素敵です。
先に記した、水槽の中のクラゲとグラスに耳を傾ける七海と真白のシーン
と、
本の帯にある
「この世界はさ、本当は幸せだらけなんだよ」
と真白が語る月明かりが射す部屋のシーンです。
あ、どちらも、先に語っちゃいましたね。
ちなみに、映画では七海がメイドとして雇われて訪れる別荘は明確に「箱根」とは語られなかったような気がします。高原の避暑地。で、軽井沢のように賑やかでは無く、と言うことで箱根の奥の方(彫刻の森美術館がある方ですかね?)と、神奈川県出身(二人がウェディングドレスでのドライブで通り過ぎる平塚生まれ)の僕=Daniel Yangは想像を働かせました。
2. 妥協の無い編集
で、上記「この世界はさ、」と真白が語るシーンは、小説では2ページ少々です。
映画ではクライマックスになっていて、カット無し。ゆっくりズームインとズームアウトを続けながら、真白が静かに語ります。
月明かりが射す部屋。僕もこんなふうに愛を語りながら、親密な関係を築くことが出来れば、死んでも良い。と思うかも。と思いました。
このシーンが実際にどの程度の長さなのかは覚えていませんが、
映画を観ていて
「うおぉ。贅沢にたっぷり観せてくれるじゃねぇか。」
と、うれしく思いました。
だから、この映画は長いんですけれど、観る人へのサービスであり、
滅多に映画館に足を運ばない僕を県外の映画館まで連れ出すんですから、
どうか、映画館の支配人の方は、この長い映画を上映してくださりますよう、切に願い奉ります。
「岩井俊二監督作品は、どんなに長くても、掛けるぞ。」
「岩井俊二監督作品は、どんなに長くても、掛けるぞ。」
と言うことで、よろしくお願いします。
ていうか、原作本のamazonでのトップカスタマーレビューを書いている僕が住んでいるんだから、高知県で上映しようよ。
つづく。