daniel-yangのブログ

メインブログ「受動態」(読書感想文ブログ)とは異なる内容を気まぐれで記します。

虹~にこ淵の滝の水しぶき

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偏光フィルターを購入したので、試し撮りににこ淵に行きました。

反射した光は偏光しています

光が反射するときに、角度がついていると、横方向の偏光と縦方向の偏光で反射率が異なります。
横方向の偏光は単純に角度が浅くなればなるほど反射率が高くなりますが、
縦方向の偏光は、極小値で一旦反射率が低くなり、反射しない角度があります。
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水の屈折率を1.333とした場合、だいたい53度で縦方向の反射が0になります。
つまり、53度の反射波は完全に偏光しているわけです。
これ、虹の反射角42度に結構近いです(^O^)v

虹は、反射角が42度の時に見える

ちなみに、
光源(この場合は太陽)と
観る人が
なす角42度に
水滴があると、
虹が見えるそうです。

虹は偏光しているはずです(*^^)v

なもので、偏光フィルターの吸収軸を横にすると、虹は消えます。
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ほらね。
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虹が見える42度の偏光度は、82%です。
偏光フィルターを使って、s波をカットすると、
虹の明るさは、18%に減ります。
ただし、全体的に50%に暗くなりますので、
相対的に虹は36%(約6割減)の計算です。
計算上は36%ですが、上記の写真ではほとんどと言って良いほど虹が見えてません(^0^;)
 
逆に、偏光フィルターを使って、p波をカットすると、
虹の明るさは、82%になりますが、
他は、50%になります。
全体の明るさを基準に露光時間を設定すると、虹だけは、164%(六割増し)に明るく見えるようになるわけです。

にこ淵の仁淀ブルー

仁淀ブルーの名所にこ淵の滝壺の水が「仁淀ブルー」でなく、エメラルドグリーンなのはご愛敬です(^0^;)
(仁淀ブルーになるのは、夏の終わりから、落葉が始まる直前の短い時期で、強い青空の光が差したときに限られるようです。)
仁淀ブルーを撮ったときのエントリーはこちら
それは、さておき。
滝の水しぶきが作る虹も偏光している、と言うことです。

にこ淵の滝壺で虹を撮るには!?

ところで、秘境の絶景で有名なにこ淵で、この虹に言及している人があまりいません。
と、言うのは、虹が見える太陽とのなす角42度は、みんなが写真を撮っている水面近くではダメで、降りて行く崖の途中か、左側の岩場によじ登らないとダメなんです。
にこ淵に陽射しが差すのは11:30~13:00です。
EXIF情報を確認すると、撮影した時間は12時17分。
このときの太陽の仰角は、カシオ計算機の計算サイトで計算すると
52度です。
虹は42度くらいだから、
水しぶきを水平に見たのでは虹は見えません。
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太陽をほぼ真後ろにして、
水しぶきより10度ほど高い位置に昇ってようやく虹が見えるのでした。
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そして、偏光フィルターの吸収軸を縦にして、反射を強調すると、こんな写真が撮れるわけです。
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この日は雪解けのためか、水量が多く、左側の岩場には渡れず、降りて行く崖の途中、木の枝を避けてようやくこの写真を撮ったのでした。
崖の途中は足場がよろしくなく、左腕を木の枝に引っかけて、片手でカメラを持って撮っています。結構危険です。
左側の岩場に昇って腹ばいになれば安定しますが、滝を渡って岩場に行くのは危険ですし、岩場に昇るのもツタを持ってのロッククライミングです。
いずれにしろ、お勧めはしませんので、「どうやって撮ったか不思議な画像」として、にこ淵の滝の水しぶきが作る虹をご堪能下され。

 

さて、ゴールデンウィークはどんな画像がゲットできますやら。
皆様も愉快な春の行楽をお楽しみくださりませ。
では、おやすみなさい。