daniel-yangのブログ

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囲師には必ず闕き、窮寇には迫ることなかれ(孫子)

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photo : 天安門 by PENTAX MX, 50mm f/1.8 FUJICOLOR 400 Daniel Yang November 22nd, 2004
香港の警察が学生を相手に攻囲戦をしようとしているようなので、
「釈迦に説法」は承知の上で、俺様が孫子兵法書を読み砕いてやる。ありがたく聞くように。

囲師には必ず闕け

警察の被害を少なくして、籠城中の敵を追い払う方法は、
包囲の一部を手薄にして、敵兵を敗走させることである。

窮寇には迫る勿かれ

もし、双方に沢山の死者を出して、凄惨な戦闘を演出するのでなければ、
窮鼠猫を噛む状態にして「敵を道連れに討ち死に」の覚悟をさせてはいけない。
 
例によって、
からの引用です。
兵家
孫子兵法
 >軍争
風林火山が出てくる軍争編の最後です。(日本の写本では次の「変」編の2段目の場合もあるそうですが)
日本では黒田官兵衛が福原城攻めをして手柄を立てた際に用いた兵法として有名ですね。
の6
無邀正正之旗,勿擊堂堂之陣,此治變者也;故用兵之法,高陵勿向,背邱勿逆,佯北勿從,銳卒勿攻,餌兵勿食,歸師勿遏,圍師必闕,窮寇勿迫,此用兵之法也。
簡体だと
无邀正正之旗,勿击堂堂之阵,此治变者也;故用兵之法,高陵勿向,背邱勿逆,佯北勿从,锐卒勿攻,饵兵勿食,归师勿遏,围师必阙,穷寇勿迫,此用兵之法也。
和文フォントだと
無邀正正之旗、勿撃堂堂之陳。此治變者也。故用兵之法、高陵勿向、背丘勿逆、佯北勿從、鋭卒勿攻、餌兵勿食、歸師勿遏、圍師必闕、窮寇勿迫、此用兵之法也。
読み下し
正々の旗を邀うること無く、堂々の陣を撃つこと勿し。此れ変を治むる者なり。
ここはいわゆる「正々堂々」の故事成語の出典です。
故に兵を用うるの法は、高陵には向う勿れ、丘を背にするには逆う勿かれ、佯り北ぐるには従う勿かれ、鋭卒には攻むる勿かれ、餌兵には食らう勿かれ、帰師には遏むる勿かれ、囲師には必ず闕き、窮寇には迫る勿かれ、此れ兵を用うるの法なり。
現代語訳
旗を整然と並び立てて進撃してくる敵に戦いを仕掛けない。堂々とした陣立ての軍に攻撃を掛けない。これが、敵の変化を待って、変化したところを打ち破る方法である。
だから、戦術の原則は、以下の通りとなる。
  1. 高い丘陵にいる敵を攻撃してはならない。
  2. 丘を背に進撃してくる敵を迎撃してはならない。
  3. 敗走を偽装した敵を追ってはならない。
  4. 敵の精鋭部隊を攻撃してはならない。
  5. おとりの敵兵に食らいつかない。
  6. 帰国の途にある軍団を引き留めようと戦闘に及んではならない。
  7. 敵軍をまるごと包囲した際は、必ず逃げ道となる手薄な箇所を作っておく。
  8. 進退窮まった敵兵を追いつめてはならない。
英訳だと
To refrain from intercepting an enemy whose banners are in perfect order, to refrain from attacking an army drawn up in calm and confident array - this is the art of studying circumstances.
It is a military axiom not to advance uphill against the enemy, nor to oppose him when he comes downhill.
Do not pursue an enemy who simulates flight; do not attack soldiers whose temper is keen.
Do not swallow bait offered by the enemy.
Do not interfere with an army that is returning home.
When you surround an army, leave an outlet free.
Do not press a desperate foe too hard. Such is the art of warfare.
もし、双方に沢山の死者を出して、凄惨な戦闘を演出するのでなければ
こういうことなんで、香港の警察部隊を指揮している人には、よろしくご配慮のほどお願いします。