daniel-yangのブログ

メインブログ「受動態」(読書感想文ブログ)とは異なる内容を気まぐれで記します。

cos30°をマクローリン展開で算出してみる。

あ、cos 30°はf:id:Daniel_Yang:20150405002200p:plainだった(^_^;)

わざわざマクローリン展開しなくても、算出できました(^◇^;)
タイトルを書いて初めて気が付きました(^_^;

 

とにかく、本日は、cosxを「式であらわす」とか、「分数で」とか、じゃなくて、
小数点で、実際に使える形で算出してみようと思います。

 

大学初年度に習ったのだけれど

スコットランドの数学者コリン・マクローリン(1698~1746)に由来します。
この日記で解く三角関数への応用は、マクローリンよりも早く、インドの数学者マーダヴァ(1340~1425)が計算して発表した記録があるそうです。
僕は、大学初年度の数学の授業で習った覚えがあります。
ただし、「習った。」と言う記憶があるだけで、中身をきれいサッパリ忘れていました。

 

ふと気になってネット検索しました。
北海道大学の先生が「高校生のため」と銘打って、
易しく教えてくれているページがヒットしました。
(大学のサーバーに移転した旨が記されていますが、一応トップページは)
当該「高校生のためのマクローリン展開」は、
です。
このページを参考にしながら、本日はcos 30°を算出したいと思います。

本日やること

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として、
xを0°から90°まで計算します。
ちなみに、0°から90°までを求めれば、
0°から360°、全ての角度についてのcosが解ります。
(90°から180°は、90°から0°までの値に-1を掛ければ良いし、180°~360°は、180°~0°と同じですので。)
 

単位円でおさらい

実際に計算を始める前に、
コサインってナンだっけ?
と言うところから、おさらいします。

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半径1の円に接する直角三角形ABCで考えます。
・ 頂点Cが直角
・ 頂点Aは円の中心
・ 頂点Bは円周上
の直角三角形ABCです。
cos(x)は、
直角三角形の三つの辺のうち、
角度xの角Aと直角Cの辺ACの長さ
斜辺ABの長さ
で割った値です。

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ここで、辺ABの長さは接する円の半径で、1です。
求めるcos(x)は、辺ACの長さです。

 

角度xを小さくすると、ACは徐々に長くなります。
x=0°にすると(既に三角形ではありませんが、)ACとABは一致します。
つまり、

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角度xを大きくすると、ACは徐々に短くなります。
x=90°にすると、(やはり既に三角形ではありませんが)ACは0になります。

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xが90°を越えると、反対側に向かって鏡が像を作るように、マイナスに増えていきます。(マイナスだから、「減っていきます。」かな?)

 

以上がおさらいです。
少しおさらいが長かったですね(^_^;
では、cos(x)の値を求める作業に入ります。

 

自分で計算する前に、表計算ソフトに正解を教えてもらう

えーっと、最初にズルをして、表計算ソフトに答えを教えてもらいます(笑)
xの単位は「°(度)」がなじみ深いと思いますが、
計算のため、180°を円周率(π)=3.141592…に置き換えた単位を使います。
この角度の単位を「ラジアン」と言います。
ラジアンの説明は省略します。

 

表計算ソフトのお答えは、下記の通りです。
15°きざみで教えてもらいました。

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とりあえず8次式に展開してみる。

では、本題です。
 
「cos(x)をxの8次式(別に8次でなくても良いのだが)であらわせないかなぁ。」
と、言うのがマクローリン展開です。

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A0~A8の定数を決められれば、計算ができるはずです。

A0を求める。

とりあえず、x=0を代入します。

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A0以外の項が0になります。
cos(0)は、1ですので、

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です。
(!o!)オオ! 、A0を求めることができました。\(^-^)/
 

A1を求める。

両辺を微分します。

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再びx=0を代入します。

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A1以外の項が0になりました。
-sin(0)は、0ですので、

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おぉ、A1も求めることが出来ました。

A2を求める。

さらに、両辺を微分します。

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三度めのx=0を代入すると、

f:id:Daniel_Yang:20150405024041p:plain

A2以外の項が0になります。
-cos(0)は、-1ですので、

f:id:Daniel_Yang:20150405024208p:plain

f:id:Daniel_Yang:20150405024250p:plain

おぉ、A2も求めることができました。

A3を求める。

調子に乗って続けます。
微分3回目。

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やっぱりx=0を代入します。

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A4を求める。

微分4回目。

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x=0を代入

f:id:Daniel_Yang:20150405025528p:plain

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A5を求める。

微分5回目。

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x=0を代入。

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なんとなく、法則が解ってきたような気がします。
このまま同じ作業を進めます。

A6を求める。

微分6回目。

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x=0を代入

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A7を求める。

微分7回目。

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x=0を代入。

f:id:Daniel_Yang:20150405153430p:plain

f:id:Daniel_Yang:20150405153439p:plain

A8を求める。

微分8回目。

f:id:Daniel_Yang:20150405154900p:plain

x=0を代入

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ふぅ。

8次の近似式が完成しました。

それでは、これまでの結果をまとめます。
cos(x)を筆算するために、8次式を作りました。

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この係数A0~A8を、以下の通り算出しました。

f:id:Daniel_Yang:20150405022446p:plain f:id:Daniel_Yang:20150405023431p:plain f:id:Daniel_Yang:20150405024250p:plain f:id:Daniel_Yang:20150405024953p:plain f:id:Daniel_Yang:20150405025535p:plain f:id:Daniel_Yang:20150405132244p:plain f:id:Daniel_Yang:20150405150601p:plain f:id:Daniel_Yang:20150405153439p:plain f:id:Daniel_Yang:20150405154926p:plain

この係数を上の式に代入します。

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係数が0の項を消します。

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厳密には、8次式で満足できません。9次、10次、と永遠に続きます。
でも、見ての通り、次数が高いほど係数が小さくなります。(分母が大きくなります。)8次くらいで充分なんじゃないか、とカンが働きます。
さて、僕のカンは正しいのか、正しくないのか。
次に、実際にxに、15度、30度と数字を代入して計算してみましょう。

 

と、思ったけれど、長くなりました。
一旦これで日記をアップロードします。
続きはまた、後日。

 

つづきはこちら。