daniel-yangのブログ

メインブログ「受動態」(読書感想文ブログ)とは異なる内容を気まぐれで記します。

「トラベシア」第6号「いしあいひでひこのやさしい人生」を読みました3

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埼玉県鶴ヶ島市2021/9/4 8:33 PENTAX K-S2 DA18-135 f/7.1, 1/200秒, ISO: 800, 172mm相当
の続きです。
を読んでいます。
読んだ順に感想など述べています。
もくじは15項目あります。
    便宜的に番号をふると、以下の通り。
  1. グラビア(写真と文)
  2. ロング・インタビュー(聞き手:佐藤麻弥)
  3. 自筆年譜(<[じしつ]と打って変換にしくじった。[じひつ]でした(^_^;))
  4. はてなブログから<1>エッセイ
  5. グレイテスト・ヒッツ 1963-2003
  6. 人生の美しいとき(寺岡裕治
  7. アンケート
  8. 甥っ子の視点から
  9. 鼎談(大九明子×草野なつか×いしあいひでひこ)
  10. はてなブログから<2>断片集
  11. 東京が一番寒かった日(鈴木並木)
  12. 往復書簡(いしあいひでひこ×姫野カオルコ
  13. 書き下ろし「アプレ・ゲールのなれの果て」
  14. 執筆者プロフィール
  15. イラスト
で、僕は読んだ順に感想を書いてゆくわけです。
12. 往復書簡
13. 書き下ろし「アプレ・ゲールのなれの果て」
に続いて読んだのは、
3. 自筆年譜
です。
2. ロング・インタビュー
を先に読み始めたのですが、インタビューの内容が、次の自筆年譜に沿ったモノなので、先に
3. 自筆年譜
を読みました。
 
興味があったのは、下記三点。
1. どういう家庭に生まれてどういう家族構成の人なの?
2. おおよその学歴と職歴
3. 僕がいしあいさんを初めて認識した1999年頃は、どういう状態だったの?
と、記してわかるのは、自分(だにえる・やん)が、他人をどういうふうに理解しようとしているか。と言うことです。
 
たとえば、結婚相手については、お見合いなら、経歴書みたいなものをもらうんじゃないかな。
恋人が同級生なら、調べなくてもだいたいわかります。
職場でも、まぁわかるよね。
ネットで知り合った人って、ワカラナイから、手持ちの情報に、推測を加えて理解するよね。前後数年の幅を持たせた年齢を推測し、親と同居しているかどうか程度の認知で、家族構成を把握し、日々の食事調達手段で経済状態を憶測して付き合いを始めるわけです。
学生の頃に付き合った彼女には、付き合って半年ほど経ってから
「目、悪いんでしょ?」
と聞かれて(当時アラレちゃんメガネ(度=無し)をかけていた>俺)
「いや、視力両目とも2.0。遠視気味なので近くを見てると疲れるけれど。」
と告白したところかなり驚かれたが
(彼女は僕が目が悪いことを前提に、洗面所や流しでの作業を気楽にやっていたようです。)
で、僕がいしあいさんを認識したのは、姫野カオルコのファンサイトの掲示板が最初であって、上記のような興味から次のように推測しました。
・ おそらく、僕より少し年上
・ 周囲を蹴散らしながら出世するようなタイプとは対局に位置する人。上司や部下の愚痴を言わない。組織に囚われているような感じがない。
・ 経済的には、ふつうの市民。クルーズ船を乗りまわすような富豪ではない。
・ 見栄を張らない。ブランド品や高級車で自分を飾りたいタイプの人ではない。また、肉体を誇示したり、取り繕おうとするタイプでもない。
・ 病気自慢もしない。過度に健康に気を遣うタイプではないが、不安もないようである。
・ 映画や、六〇年代の洋楽に詳しい。
・ 世の中に怨みをもっている人ではない。過度な優越感も劣等感もない。安直な同情心を発揮してしまうようなこともない。
「良識のある一般人」
見栄やハッタリでなく「自分の興味に正直に趣味を深掘りする人。」
と言う認識でした。
「トラベシア」第6号3. 『自筆年譜』を読んで、おおよそ間違っていなかったと思いました。また、当時のいしあいさんの事情を知ることが出来ました。(転職の時期だった。)
 
このように書いていて解ったのは「一般人を特集する雑誌」が読者に与える効用です。
比較して自分の人生に思いを馳せます。自分もまた「一般人」なわけですが、それなりに特徴的なはずである。では、どういう所が特徴的なのか。と、自分についての理解が深まったように思います。
 
謎として
「この人は、どんなことに欲望を向けているのか?」
または
「欲望が無いのか?」
というのが残っていたのですが、
それは、先に読んだ
12. 往復書簡(いしあいひでひこ×姫野カオルコ
姫野カオルコの復信で、推測されています。
いしあいさんの人生について、特にうらやましいとも、かわいそうとも思うものではないのですが、この点についてだけは、うらやましく思いました。
人に理解されたい。という願いがあるとすれば、いしあいさんはそれが叶えられていると言うことです。
むろん、それは彼の人柄に寄るところで、手っ取り早く真似ができるものではないのですが、だから、うらやましいのであります。
いや、僕にも、たまにあう旧友に「俺のことよくわかってるな。」というヤツがいる。また滅多に合わない数人の知人にも「あの人なら、俺の今の状況をわかってくれるだろうな。」と言う人がいる。
「ともだち」と言えば遊び友達しか思い描くことができない人がいるように思うのですが、僕にとっては「俺のことを解っている人」が友だちだ、と考えていることがわかった。
そして、おそらく、いしあいさん、その周囲の人、この雑誌を買って、面白く読んでいる皆さんには、そういう理解者と言える友人がいるのだろう。
自画自賛して、本書の読書感想文(感想になっていないけれど)第三回目はオシマイ。つづく(と思うよ)
 
もう少し付け加えると(蛇足になるのだけれど)「なめられちゃいけねぇ。」と言うのが日頃の基本方針。という感じの人って結構多いですよね。
で、いしあいさんの周りにはそういう人がいなさそう。(と言うか、職場や近所づきあいなどでは接することがあるかもしれませんが)
つづかないので、蛇足はここまで。